
冬の畑は、静かです。
葉を落とし、枝だけになったぶどうの樹は、じっと雪を受け止めています。
一面の白は美しく、どこかやわらかく、すべてを包み込んでくれるようにも見えます。
けれど、積もり続ける雪は、ときに枝を押し下げ、折れてしまうこともあります。
だから私たちは、畑へ向かい、
枝に積もった雪を、ひとつひとつ落としていきます。

農業は、何かを増やし育てることだけではありません。見えない季節にも、手をかける。
手をかけた成果がすぐに見える訳ではありません。芽吹きの春を信じて、今できることを重ねる。
これは子育てと共通していることかもしれません。
白い息を吐きながら、眠っているように見える樹に触れると、その奥に、たしかな命の気配を感じます。
実らない季節にも、育事は続いているのです。
守ることも、育事。

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